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勉強の仕方の大切さ2019.06.19


現在の社会では「クリエイティブな仕事」をすることが求められています。

「非定型作業」などともいわれていますが、大前研一氏の言葉を借りれば、「経営戦略の構築や事業計画の策定、新製品の企画・開発、対外的な交渉など個人の思考力、判断力、経験が要求される仕事」ということらしいです。

こういった分野はAIなどにはできない仕事だから、これからはここに特化していかなくてはいけないという意見も目にします。

この意見に基本的には私も賛成します。でも一部不正確なのではとも思います。

例えば「定型」と「非定型」に分ける意味が分かりません。私自身飲食店で店長の経験があります。一般的には「定型」のほうに区分される仕事かもしれませんが、私は全くそうは思いません。脱マニュアルを叫ばれた時代を経て、お店側の裁量が増えているように思えます。

つまり、ほぼどんな仕事においても「非定型」、個性を出したサービスが求められているともいえると思います。

私が店長時代、従業員に「お客様に感動を与える店を作りたい。どんなことができるだろうか。一か月後に話を聞きたい」というお題を与えた。店長からの押し付けでなく、みんなで知恵を出し合ってお店を盛り上げたいと考えました。

 

次の面談の時(約一か月後)、話を聞くと大きく3つのグループに分かれました。

1、本人の経験から、ちょっとした心がけでできるようなものを提案してくれた。

2、提案としてはいいものの、新人にはキツイかなと思うものや、コストのかかるものだった。お店を盛り上げていくことを考えるとき、新人が参加できないようでは意味がない。また、コストがかかる提案よりはコストがかからない提案のほうが採用されやすい。

3、全く考えていないなというものだった。

 

「全く考えていない」グループは「何をどのように提案すればいいのかわからない」と言っていました。「一か月も間があったのに、ほかのメンバーと相談するとか、店長に聞きに来るとかいろいろ手はあったと思うけど」といっても「相談してもよくわからなかった」と言っていました。

「新人にはキツイかな。あとお金かかるよね、それ」と返した従業員たちは、新人たちにはハードルが高いことや、コストがかかることは自覚しているものの、具体策などもなく、そこで考えが停止しているように思えました。

「ちょっとした心がけでできるようなものを提案してくれた」従業員たちは、自分の経験や先輩たちや、時には新人の行動も観察していて、そういったことも心にとめているようだった。引き出しの数が違うようだった。

 

〇「全く考えていない」グループの特徴は、「まったく動かない」ことです。マニュアルがあったとしても覚えてこないし、なかなか成長もしないです。「脱マニュアルだ」といったところで、「自分から能動的に」動いたことがないので、人に聞いたり相談することもできません。またトレーナーから「やる気がない」と思われがちなので孤立しがちです。

〇「新人にはキツイかな。あとお金かかるよね、それ」グループの特徴は、マニュアル的な動きもできるし、仕事を覚えることもできます。でももしもそれで通用しないことが起こったときはそこで止まってしまいます。「マニュアル通りにやったのに」と思ってしまう。うまくいっているときにはいいのだけれど壁が出てきてしまう。「うまくいくまで、とことんやってみよう」と鼓舞していきました。

〇「ちょっとした心がけでできるようなものを提案してくれた」グループは特に視野が広いです。とにかくクリエイティブな仕事をしてくれた。とにかく貪欲に仕事をしてくれる従業員で、新人の動きからでもヒントを見出していました。店長への提案も多く、「今度〇〇をやってみたい」とか「もっとこうしたほうがいいと思います」とか。とにかくお店がよくなりそうなことを提案し、改善し、結果を出していた。当然失敗もするが、原因も追究するので、次につながっていた。この層は学歴と相関関係はないように思います。

 

ちょっと長くなりましたが、これが勉強の仕方にどう関係するかは次回にしたいと思います。



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