府中の塾 府中個別学習塾 国語と勉強の仕方を大切にする塾

府中個別学習塾 新着情報

マーケティングと席効率の話2021.07.04


私は大学時代、「マーケティング」の研究をしていました。中でも顧客満足に関して勉強していて、本気で「マーケティングで外食産業の頂点になる」ことを考えていました。今から約25年前の話で、当時の外食産業は「勢い」が大事とされていて、よく言えば体育会系、悪く言えば効率の悪いことを本気でやっていました。

ある時、私のいた会社で「席効率」という言葉が流行りだしました。満席でお待ちのお客様が出始めたとき、店内で飲食を楽しんでいるお客様数を席数で割ったものです。4名テーブルに2名様が座ったら50パーセント。10名様のお座敷席に8名様を案内したら80パーセント、といった感じで席数200の店内に120名様がいたら、席効率60パーセントです。

確かに一人でも多くのお客様が店内で飲食されたら、その分売り上げが増えるので、席案内をするときに4名様テーブルは4名様に、2名様ならできる限りカウンターにご案内していきたいというのは、経営サイドにはあります。

でもやっぱり、クレームが多発しました。17時オープンと同時にいらっしゃった2名様のお客様をカウンターにご案内する店長が出てきてしまいました。100歩譲ってカウンター希望ならいいですが、席がガラガラなのにカウンターにご案内してしまっては、トラブルになるのも無理はありません。そんな初手でミスをしていては、そのお客様の視線は店内隈なく見張る形になり、「自分たちよりも後に来た客を4名テーブルに案内していた」なんてところを見られる始末で、「二度と来たくない」の評価をいただき、お客様を失うことになりました。

そののち、当時の社長は「席効率は上げるものではなく上がってしまうものだ」という言葉を残し、席効率騒動は終わったのですが、その通りだと思います。

お客様も本当の常連様なら、一番の来店で4名テーブルを使ったとしても、お店が満席近くになったら、席を譲ります。

何が言いたいのかと言うと、「経営サイドの思惑」がお客様に察知されてしまっては、お客様は逃げるということです。

「席効率?お客様にはそんなこと関係なくない?」

「売り上げ?今日、いらっしゃったお客様がファンになって、1週間後にまた来てもらえたら、一発で解決できるよね。それができていないとすれば、こちらの側に問題あるのでは」と考えていきたいです。

 

ピータードラッカーの言葉に

「実のところ、販売とマーケティングは逆である。同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。

もちろん何らかの販売は必要である。だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングの目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである」

確かに理想論に近いし、大企業にはここまでできないという苦悩があると思います。

でも、私は学習塾なら可能なのではないかと思います。生徒一人一人と向き合い、必要なものは必要、不要なものは不要をはっきり言って、夏期講習を作り上げています。今年も全員偏差値10アップを目標に頑張っていきます。

 

どこかの「無料」を連呼するような塾にはないものを目指していきます。蛇足でした。スミマセン。

 



W
E
B